日本抗加齢医学会総会 スペシャルプログラム
「機能性表示健康食品を考える:科学的根拠の評価に向けて」
6月6日午後、6月7日終日、6月8日午前の3日間をかけて開催された。
オープニングパネルディスカッションではじまり、その後10領域にわけ、各領域で個々の健康食品素材について各社からの発表を行い、最終日にクロージングパネルディスカッションで締めくくった。
発表があった領域は下記の通りです。
①歯科領域、②感覚器領域、③女性医療領域、④脳神経領域(不眠、疲労を含)、⑤消化器・免疫領域、⑥循環器・血管領域、⑧代謝内分泌代謝領域、⑨皮膚科領域、⑩運動器・スポーツ領域
各領域、3〜4成分について、それぞれを扱う原料メーカーから代表して発表があった。各成分のデータ発表は、基礎実験だけのものや、自社の数例の臨床経験のみの発表がある一方、自社データのみではあるが、しっかりとした試験デザインでそれなりの症例数でのDBTで評価し発表しているものや、過去の多くの国のデータをまとめて考察発表をしているものまで様々であった。
3日間聴講していて残念に感じた点は、今回の発表が、そのままデータブックに反映されると決まっているわけではなく、また、機能性表示に結びつくものではないということである。
また、学会として、この程度のデータがあれば機能性表示をしても良い、という結論が出されなかったことで、今後の展開は、まだまだ未知数なところが多いと感じられた。
すくなくとも、「人」でのデータがなければならない、というのは、共通認識であり、また「食品」であるので、「安全である」という裏付けは絶対に必要になっており、その安全性の評価に食経験というのが、大きなウェートを占めているように感じられた。
(KC)