2月21日に東京よみうりホールにて開催された国立健康・栄養研究所一般公開セミナーに参加してきました。
これまで何回も参加しておりますが、今年は過去最大の参加者数となりました。
受付では、記念品も、プログラムも足り無い状態で、1,000名近い参加者だったのではないかと思います。
さて、講演会の方は
まず、古野理事長の挨拶で始まりました。
国立栄研は、この4月から、医薬品基盤研究所と統合され、「医薬品基盤・健康・栄養研究所」となりますが、研究業務自体は、今までと同様です、とのお話でした。
基調講演として、東京大学大学院教授 佐々木敏先生より、『「日本人の食事摂取基準(2015年版)」のポイント』と題してお話がありました。
先生は、食事摂取基準は、一般の方のものではなく、専門家向けのものであると前置きをされたうえで、わかりやすく、エネルギーを中心に解説されました。その中で、一般の方向けということで、病院等から、「×××を控えなさい」とか、「〇○○をとりなさい」と勧められたら、「それは食品摂取基準に書いてありますか?」と訊いてくださいと、メッセージを伝えられました。
食品摂取基準で定められているものは確かだが、それ以外は国が認めているものではないということを強調されていました。
続いて国立栄研の3人の先生の講演がありました。
栄養疫学研究部長 瀧本秀美先生は、『国民健康・栄養調査にみる日本人の食の現状』と題して、日本人においては、何を多く摂取し、何の摂取が少ないとは一言で片づけられない。地域性や年代・性別でも各々違うので、ひとくくりに語るのは難しいと解説された。
情報センター長 梅垣敬三先生は、『食事摂取基準とサプリメント』と題して、健康食品の摂取と有害事象の基本的な説明があった。
基礎栄養研究部エネルギー代謝研究室 山田陽介先生は、『サルコペニアやフレイルを予防する身体活動』と題して、運動は、中年期では肥満予防に、高齢者ではサルコペニアの予防にとって有用であり、年代を超えた運動の重要性について説明された。
満席の会場は熱気でいっぱいの一般公開セミナーとなりました。